【第100話】自己肯定感の相性も大切

結婚相談所のサービスを通じて私が目指しているのは、成婚退会に導くことではなく、その先にある「幸せな結婚に導く」お役に立つこと。

その原点を見つめ直し、これまでに私が対応させていただいた会員様を年齢・性別・社会的立場に関わらず、一個人としてみて思うのは、自己肯定感の差が活動に密接に結びついていることに気付きます。

短期間で成婚退会をすれば幸せなのかといえば決してそうではありませんが、結果的に円満に交際が進み、円滑に結婚生活をスタートされているカップルを客観視すると、お互いに自己肯定感が高い印象があります。感謝の気持ちに溢れ、人として「丸い」性格の方が多い特徴もあり、その理由のひとつとして、ご家族との仲が良い共通点があります。

反面、残念ながら私がお役に立てなかった会員様を振り返ると、ご家庭それぞれの事情があるかと思いますが、ご家族との関係が疎遠であったり、親御様との不仲を嘆かれる方が多い。そして、共鳴し合うかのように、ご本人が惹かれるお相手も同じような家庭環境の場合が多く、交際中や成婚退会後にトラブルが起きる可能性が高いのも事実。

ご家族のことを話題に出した時に、明るい内容なのか、暗い内容なのかによって、心の根底にある自己肯定感の相性が垣間みられるかと思います。結果的にプロフィール上では近い条件にも関わらず、その後の活動の差に大きな差が出るのは、私の役不足もあるかと思いますが、根底にある自己肯定感の差にあると考えます。

「幸せな結婚に導く」お役に立つために始めた結婚相談業において、自己肯定感の高い人は素直にアドバイスを聞き、素直に報連相をし、どなたに対しても明るく前向きに、人柄よく接する傾向がある為、半自動的に活動が進展していきますが、私の経験則では自己肯定感の高いと思う人は全体的に2-3割というところ。

半数以上の方は、どこか自分に自信が持てないことに悲観的になられているので、いかに向き合い、自己肯定感を高めていくお役に立てるかが今後の課題のひとつです。

以前、著者のセミナーに参加したことがあるのですが、人材育成サービスを提供する株式会社ネットマン代表・永谷研一さんは、事項肯定感を高める方法として「できたことノート」という方法を推奨しています。

できたことノートとは、「その日できたこと」を記録するもので、自分のポジティブな側面を発見することで自己肯定感が高まるほか、自分の本当の望みや価値観を明確にするのにも役立ちます。「できたことノート」に書く項目は、以下の4点です。

1. 詳しい事実
2. 原因の分析
3. 本音の感情
4. 次の行動

加えて、私は(ご健在であれば)ご両親となるべく円満にする心がけが必要だと考えています。私自身さほど自己肯定感が高い方ではありませんでしたが、両親との関係を深めるにつれて対人関係が良好になり、仕事もはかどるようになったと実感しています。

活動中のあらゆる出来ごとを素直に共有される方の多くが成婚退会されているのは、自己肯定感の高さ故だと考えます。ご入会時に自己肯定感が低くても、活動を通じて自己肯定感を高めていけるか否かも仲人の力量次第だと考えているので、千葉と共に新しいサービスやサポート内容に組み入れる予定です。