【第44話】「心の距離」の縮め方

心の距離が縮まる会話の深さについて
頻繁にご相談いただく「心の距離が縮まらない」お悩みは、
多くの場合、一緒に過ごす時間や回数の問題ではありません。
何度お会いしても、最終的に他人行儀のまま終わってしまう。
その理由の多くは、会話が同じ深さのまま往復しているからです。
心の距離は、近づけようとして縮むものではありません。
会話の深さが一段ずつ変わることで、結果として縮まっていくものです。
心の距離が縮まるのは、“価値観が一致”を感じる時に加え、
価値観が異なる場合でも、受け止めてもらえた時です。
・価値観が異なっていても、肯定された。
・不安を話した時、親身に向き合ってくれた。
・言いづらい話をしても、態度が変わらなかった。
これらの経験が、信頼を深くします。
仕事や趣味など、表面的な話題で会話は成立していても、
感情や価値観に触れないままデートを重ねている場合、
「まだお互いの結婚観の話ができていない」という理由から、
真剣交際を躊躇されることは、よくあります。
仮にお相手があまり気にせず真剣交際に進んだとしても、
関係が浅いため、結果的に交際終了となることが少なくないのが実情です。
ただし、
容姿や雰囲気、声のトーンや話し方、
所作やマナーといった点から、
「これ以上、無理。この人と関係を深めたくない。」
と感じることもあると思います。
その直感が働いた場合は、
無理に踏み込む必要はありません。
深入りしない判断も、立派な見極めです。
心の距離を縮める“3ステップ”
心の距離が縮まる関係は、会話を徐々に深化させていきます。
第1段階:情報を共有する会話
仕事、趣味&休日の過ごし方、家族との関係、食の好みなど。
いわゆるプロフィールの内容確認。
この段階は必要不可欠ではありますが、
ここに留まっている限り、
お相手との本質的な関係は深まりません。
第2段階:価値観を共有する会話
第1段階の話題を、理由や背景まで掘り下げていきます。
・仕事
なぜその仕事を選んだのか。
就職・転職のきっかけ、やりがい、将来の展望など。
・趣味・休日の過ごし方
休日の時間や趣味に費やすお金の使い方に対する考え方。
今後も大切にしたいこと、新たに始めたいと思っていること、
パートナーと共有したい願望など。
・家族(親・兄弟)や親族との関係
家族や親族との距離感や親しさ、帰省や連絡の頻度など。
家族との関係や家庭環境を自分の人生や結婚にどう活かしたいと考えているかなど。
・生活観・結婚観
独り暮らしの経験や長さ、
パートナーとの家事分担や家計負担、どんな日常を求めているのか。
結婚を通じて、何を大切にしたいのか。など。
結婚観の確認については、
こちらのコラム「【第42話】成婚前に確認しておきたい 「結婚観13項目」」をご参照ください。
なお、価値観に関する会話の中で、
愚痴・不平不満などのネガティブな話題に、
無理に共感・同調する必要はありません。
価値観の共有とは、
感情の吐き出しに付き合うことではありません。
第3段階:弱さを共有できる会話(もし不安に思うコンプレックスがある場合)
この段階には、慎重さが求められます。
弱さや不安は、関係を深める要素にもなりますが、
タイミングや対応を誤ると、距離を広げてしまいます。
重要なのは、
「話してもいい関係性」が築けているかどうか。
・お相手も、少し踏み込んだ話をしている
・こちらの言葉に、丁寧に反応してくれている
そうした合図が見えたときにだけ、
ごく控えめに、自分の“未完成な部分”に触れる。
弱さは、打ち明けるものではなく、徐々に共有するものです。
成婚に向けたアドバイス
「心の距離が縮まらない」とお悩みの方の多くは、
無意識のうちに「嫌われない会話」を選び続けています。
しかし、結婚に必要なのは好印象ではなく、深い信頼関係です。
深い信頼関係は、感情と価値観を行き来した先にしか生まれません。
事実だけを丁寧に交換している関係は、
礼儀正しいまま、浅い関係の他人で終わります。
浅い関係を脱却するためには、逆説的に言えば、
無理にテクニックで心の距離を縮めようとしないことです。
まずは、今のお互いの関係性を客観的に捉え、
会話の深さを少しずつ上げていく。
お相手が心を開いた分(自己開示の度合い)だけ、
こちらも心を開く。
そして、必ず相手の反応を待つ。
なお、こちらが自己開示をしても、
お相手の心が開かない場合、
その関係が深まる可能性は高くありません。
交際の継続を検討する判断も必要です。
心の距離が縮んだ状態とは、
話題や空気で関係をつなぎ止めなくても、
関係そのものが成立している状態です。
https://business.form-mailer.jp/fms/7c403a9f305037
