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【第156話】「共通点」で判断しない

「共通の話題がなく、話が盛り上がりませんでした」
「好きなものが似ている方が、相性がいいと思います」

こうしたコメントをよく拝見します。

確かに、共通点を探すことは大切です。
同じ映画や食べ物が好きだと、初対面でも会話が弾み、親しみを感じやすくなります。

ただ、共通点を探すことに一生懸命になりすぎて、
目の前にいる「その人」を見落としている人をよく見かけます。

「とても話しやすい人で気遣いも感じたのですが、
共通点がないので、お断りしたいと思います。」

といったコメント。

共通点は、お相手との距離感を縮める入口です。

たとえば、お相手が「休日は登山をしています」と話したとします。

自分に登山の趣味がなくても、「どんなところがお好きなんですか?」と聞いてみる。

「友人と励まし合いながら登って、頂上で一緒にご飯を食べる時間が好きなんです」

そんな答えから、人と支え合う時間を大切にしている一面が見えてきます。
登山に興味がなくても、その気持ちには共感できるかもしれません。

好きなものの奥には、その人なりの喜びや、大切にしている思いがあります。
そこに関心を向けることで、相手への理解は深まっていきます。

そして、結婚相手として目を向けたいのは、
優しさや思いやり、人として尊敬できるところ、自然体で話せる相性です。

趣味が異なっていたとしても、こちらの話を楽しそうに聞いてくれる。

意見が違っても、すぐに否定せず受け止めてくれる。
そんなやり取りに、安心感を覚えることもあるでしょう。

ただし、人柄は一度のお見合いだけで分かるものではありません。

緊張して、普段の自分を出せない方もいらっしゃいます。

会話が盛り上がらなかったというだけで、相性が悪いと決めるのは早いかもしれません。

だからこそ、よほどの違和感がなければ、もう1〜2回お会いしてみることをおすすめします。

一緒に食事をしたり、歩いたり、次の予定を相談したり。
その中で、こちらの疲れを気遣ってくれる姿や、希望を聞こうとする姿勢が見えてきます。

関係が深まれば、その人の優しさの源泉に触れることもあるでしょう。
一方で、幻滅するような言動も見受けられるかもしれません。

お会いした後は、「共通点がいくつあったか」に加えて、
「どんなところを素敵だと思ったか」
「無理なく自分の気持ちを話せたか」も振り返ってみてください。

共通点が少ないという理由だけで、
ご縁を閉じてしまうのは、もったいないことです。

「まだ知らない一面があるかもしれない」

そうした気持ちで、もう少し相手を知る時間を持ってみましょう。
心が通う関係は、そうした積み重ねの中で育っていきます。